抗がん剤と放射線治療

昨夜デービッドレターマンショーというトークショーでマイケル・ダグラスが喉頭がん(ステージ4)にかかっていることを明らかにした。新聞の記事などから推測するに扁平上皮癌。食道癌と同様に飲酒とタバコが最大のファクターで、いってみれば食道癌の兄弟…

1年に1度の放射線医の検診。術後2年半、ケモラジ治療の開始から数えると2年10か月目 体重、体温、血圧をはかり、摘出手術の傷跡、リンパ腺の触診。「傷跡もきれいに癒えてるね。じゃあまた来年!」(なんだかちょっと簡単過ぎる) 私の放射線治療は50…

朝一で物理療法士のところへ行く。先週の仕事がかなりきつかったせいか、身体の左半分が動かなくなっている。それに昨夜ひどく吐いてしまって喉全体の筋肉が硬化し、つまってしまった気がするので治療は最高のタイミングだった。 その直後に腫瘍内科医のとこ…

朝7時半に癌専門放射線医Fと会う。私の放射線治療はIMRTという新しい機械と手法、プロトコールを使って施された。彼は米国のCancer Societyで治療のガイドラインやリコメンデーションを示す立場にあるので、私の治療と回復は一種治験の感じで観察されている…

日本での食道癌のブログのサイトを見ると「アメリカではケモラジ治療が手術より多い云々」と書いてあるところが多いのだが、不思議で仕方がない。私がざっとグーグルしたところではそんなことを伝えている米国サイトは発見できない。いったいどこからの情報…

夫が休みを取れたので、午後出発でまたもやメーンに向かう。夕食は途中のタイレストランで摂る。ちょっとダンピング気味だったにしてはよく食べた。術後およそ1年。「喉につまる」「ダンピングだ」と言いながらも体力も食生活も確実に向上している。 私ぐら…

今週末は米国ではレイバーディウィークエンド。米国では皆が一斉にお休みをする祝日は少ないのだが、これはかなり大きなお休みのひとつ。当地の小、中、高校もこの週末の後新学期がはじまる(もっとも夫の大学はこの休みがない。) 天気予報によるとドライな…

朝5時起きで、持ち寄りリストを補完するメニューを考える。前菜一皿、サラダ、チラシ寿司、照り焼きステーキ、新鮮なイチゴとチーズケーキ、ラタトイユ、果物を足す事にし、午前中は買い物。八百屋には新鮮なパインナップル、葡萄に苺、巨大ななす、完熟ト…

食道癌を克服した人の中には掲示板をもっていらっしゃる方も多く、そこで出会った人々にメールを出すことも頂くことも多い。医者が言ってくれない落とし穴とか生活の知恵を得るために、そして共通体験をした者でなければ知り得ない痛みを共有する貴重な場で…

6月の終わり、抗がん剤放射線治療を受ける前に集ってもらった御友達8人(4組の夫婦)にまた来てもらった。 罹癌(という言葉があるのだろうか?)以来、 Rachel Remenの著書「Kitchen Table Wisdom ( http://books.yahoo.co.jp/book_detail/30768762)」…

11月1日 昨日はハローウィンだった。ハローウィンを「まあまあ順調な状態」で迎えることができることがとても嬉しかった。ここ数年ジャックオランタンをつくることもなかったのだが、この季節の移り変わりを正面から受け止めたくてパンプキンと格闘した。…

ここのところ忙しい。スコットランドのセント・アンドリュース大学に1年留学する次男が金曜日に出発する。どんな洋服を詰めればいいかみたいな実務に加えて、クレジットカードを作ったり、銀行口座のインターネット上での操作を教えたりと細かなことが沢山…

9月26日の手術に関しては大分肝が座ってきたのだが、「手術のためのイメージトレーニング」のテープを注文するかどうか迷っていた。来るべきイベントに備えて万全を期したいと思う反面、嘘っぽいイメージトレーニングもなぁ〜と躊躇していたのだが、素晴…

昨日放射線癌科の先生が引用したのは、トルストイの短編「イワン・イリイチの死」だった。トルストイを最後に読んだのはいつだろう。多分20歳ぐらいの時の筈だ。 ロシア文学の長編は殆ど最初の2、30ページで挫折した。舌を噛みそうな長い名前に閉口して…

米国の夏の終わりはLabor Dayと呼ばれる9月の最初の月曜日の祝日である。夏の最後の3連休で観光地にとっては最後の稼ぎ時である。 今日は2回散歩に出たが、1日中子供達がワイワイと道路で野球もどきをやっている。年齢は5歳ぐらいから12歳ぐらい。こ…

私の家から、ここメーンのコテッジまで車でたった3時間(距離にして300キロほど)なのだが、真 北に位置するために秋が深い。道沿いの木々は少しずつ紅葉を始めているし、海辺の風は贅肉のなくなった身体には堪える。 7月にここに来た時はベランダに座…

BWHから25万円ぐらいの医療費の請求が来た。保険でカバーされた筈のエコー内視鏡の検査費用だ。朝から、病院や保険会社を相手に交渉。問題なく解決されるといいのだけれども。日本の医療費がどのぐらいか想像がつかないけれど、検査1つでここまで費用がか…

今日はBWHの外科医に会った。先日応急処置をしたJ−チューブのスティッチをナイジェリア出身のレジデント(日本のインターンみたいなもの)がやり直してくれた。今局所麻酔が切れたのでちょっと痛む。「ナイジェリアから来て、ハーバード系のレジデントか。。…

経腸チューブに繋がれている時間が長いので、朝ベッドでこのブログを書いている。今日はBWHに行って外科医に会う。私の恢復状態を見て手術のスケジュールが決まることになる。 2ヶ月弱の化学治療/放射線治療で一応癌細胞はなくなったけれども食道摘出手術…

中学校1年生の夏休みに交通事故に遭った。夕方薄暗くなってからのお使いの帰りで、旧谷山電停の前の交差点(ローカルで済みません)で信号が青に変わった瞬間に走り出た。ところが黄色信号ぎりぎりで走り込んで来た車にぶつかり、11メートル飛ばされた。…

ここ2、3日は二進一退。食道炎は全然治らないけれど、本を読めるようになったし、今日はちょっとだけ散歩もできた。それにここ3日間は吐いていない。こういう状態での回復は昨日と今日を比べても分らない。3、4日前と比べると前進している手応えを感じ…

今朝はルンルンで例のヒーラーさんのところに行った。経腸チューブを繋いでいる間は身体を殆ど「く」の字に曲げて寝なければならない(枕を高くしないと、チューブで入れている液体が逆流する)。その姿勢で寝るのはつらい。身体中が痛くなる。だから今日は…

昨夜はかなりきつかったが無事すぎた。夕方から熱が出たし、頭痛がするので「タイラノール」という解熱剤/頭痛剤(シロップ)を飲んで寝た。経腸チューブに繋いでいる間はただでも身体が火照るのだが、タイラノールのせいで大汗をかきシャツを3枚取り替え…

夕べまた胃液を多量に吐いた。 自分もまだ手術の痛みに絶えながら横で寝ている夫は絶えられなくて部屋を出て行った。夜は経腸チューブをつないでいるのでトイレに駆け込めない。病院から貰って来たピンクの洗面器みたいなものを使う。暗がりの中とはいえきれ…

私たちは自分のストーリーを紡いで行く。例えば2人の人間が、全く同じような家族構成、同じような収入レベル、同じようなチャンスを与えられ生涯を終えたにしても、2人が紡ぐ話は全く違う。1人のストーリーはとてもハッピーであり、もう1人のストーリー…

ったく。朝方急に吐き気を感じたかと思うと、またもや食道壁から血を吐いた。今日は何も食べず飲まず食道を安静に保っている。水分と栄養分は経腸J−チューブから補給している。ここ2、3日痛いのに無理して食べたりしたのが逆効果だったようだ。 食道は辛い…

1時間だけだったけれども、今日は某企業の通訳の仕事をした。 8月16日の仕事の依頼が来たのは1ヶ月半ぐらい前。化学療法も放射線療法もとっくに終わっているから良い仕事だ。。。と思い引き受けた。まさか最後の一週間が今の状態になるなんて予測もして…

昨日Blogを書けなかった一番大きな理由は夫が日帰で腎臓結石の手術をしたからである。朝11時ごろ病院に入り帰って来たのは8時半頃だった。最近の腎臓結石は普通レーザーで粉砕してしまうのだが、石の場所が悪く、内視鏡を入れての切除だった。抗生物質とペイ…

土曜日に抗生物質を3度目に入れた時から調子が悪くなった。実は金曜も抗生物質を入れた後にかなり気分が悪くなったし、ひどい下痢も始まっていた。 医者に電話をすると経腸チューブ(J−チューブ)に一時間ごとに水を60ml入れなさいと指示を受けた。それを…

今日は青空が秋を思わせるような清々しい日。 日記を書けない日が2日続いた。熱が高く、咳がひどい。結局抗生物質を木曜日に入れた。今日ぐらいから効果が出る筈なんだけどまだ熱は下がらない。熱の原因は肺炎などの感染症ではなく、放射線によって荒れた食…