月曜日12月4日にBWHに行って来た。第一回目の検診でちょっと緊張していて前の晩は眠れなかったりなんかしていたのだが、全て順調とのこと。


木曜日に内視鏡検査をし(最近食べ物を喉に詰まらせることが多いので狭窄のチェック)肩に入っているポータキャス( http://en.wikipedia.org/wiki/Port-a-Cath)を取って貰うことになった。ポータキャスというのはシリコン製の皮膜にカテーテルが繋がった物だ。これを埋め込んだことで、抗がん剤を入れる時血管を使わなくてよかったのだが、抗がん剤治療は7月下旬に終わったので、用なしの異物を4ヶ月も入れていたことになる。一番困ったことは、挿入部位が肩を押さえるシートベルトがかかる所にあったため車の運転ができなかったこと。これが除去されれば運転できるようになり人を煩わす必要がなくなる。今まで経て来た手術と比べると非常にマイナーなのだが、麻酔と手術台を使うので術前検査が水曜日に入る。今週は医者参りの週になる。


外科医と会った後は栄養士のベスさんとのコンサル。経腸チューブを入れた6月以降彼女と相談をしている。


順調に回復しているのは自覚できるのだが、朝ヨーグルトドリンクを飲むと身体の力が抜けて何もできなくなることが最近多い。軽いダンピング症候群である。食後1時間は身体を横にしてはならないと言われているので、じっと我慢した後、ベッドに横になる。そこでうとうととしてしまっていつの間にか1日が過ぎてしまう。身体が未だに休息を要求しているのかもしれないけれど非常に非効率的である。


私の話を聞いたベスは私の飲んでいる市販のヨーグルトドリンクの栄養分布チャートを検索してくれた。カロリーが高いからと選んだブランドなのだが、糖分が非常に高い。どうやら身体はこの糖分に反応しているらしい(私はもともと甘いものをあまり食べない人間である。)同様に高カロリーのハーゲンダーツのアイスクリームは脂肪分は高いけれど糖分はあまり高くないからだろうか。ダンピング症状に陥ることはない。


様々な人のブログを読んで、このダンピング症状は『経なければならないもの、我慢しなければいけないもの』と諦めていたのだが、避けることができるのだ!これからは自分でミキサーを使ってプレーンヨーグルトを基にした果物一杯のドリンクをつくればいいのだ。


「体重をもう少し増やしたい?それとも今のままで大丈夫?」と彼女は問いかけた。根本的に腫瘍内科医から「もう少し太れ、太れ」と言われていたのでちょっとびっくり。相手は女性だから何でも心置きなく喋れる。「あと1、2キロは増やさなきゃならないと思いますけど、30歳ごろはこの体重でしたから別に不安ではありません。実は発がん性物質を含む毛染めを使いたくないので、これからは白髪まじりの髪を思いっきり短くカットしたいと思ってます。今の体重だと顔が丸くならず、結構スタイリッシュになります。体重が増えると顔が丸くなって元気一杯のハッピーな初老の仏門の尼さん風になってしまいます。今後の仕事のことなどを考えると今のままでもいいかな〜と。。。それに今の体重でも前の洋服を買い替えるほどの減少ではないので、経済的にも許せるし。。」と言うと、ころころ笑って「うん、分る」と頷く。


風邪を引いて寝込んだりした時にエネルギーが必要だから、もうちょっとは体重を増やす努力をするにしても、別に太らなくてもいいという話になった。


それどころか、そろそろ今の饗食主義的なダイエットを健全なものに返して行くべきだそうだ。今までは必要カロリーを簡単に摂取することだけを念頭にバターやクリームを使っていたのだが、カノーラオイルやナッツ類(今はまだ無理だけれども)から脂肪分を取るべきだと言う。癌に罹ってしまった人間はことに食生活の注意が必要なのだ。これからも検診のたびにベスに会うことになる。検診に栄養士さんとのコンサルがセットされているのは消化器系の癌にかかってしまった患者には非常に重要なことだと思う。


結局丸々1日病院で時間をすごしてしまったけれど、ポータキャスに関しても、狭窄の可能性に対しても展望ができてすっきりした。単純な私はそれだけでも身体にエネルギーが満ちてくるのを感じて、夕方久しぶりに夫とスーパーに出掛けた。できればスコットランドに留学中の次男に手作りのクリスマスクッキーを送ってやりたいと殊勝な気持になり材料をもとめたのだ(クリスマスは帰国せずドイツにいくらしい。)有言不実行にならなければ良いけれど。。。

PS:写真を入れてみたけどやっぱりちょっと病み上がり?化粧っけもないからしかたないか。この次は勝負顔をいれますね。