仕事は午後の短い時間だったので、夏にご主人を亡くした方(74歳)と夕飯をともにする。最初はレストランに行こうという話だったのだけれど彼女がチキンと野菜のスープを作ってくれたので私は小さなバゲッドとデザートをお土産にする。スープにバルサミックビネガーをかけると素晴らしい風味が出ることを発見!!



「私の人生って人の面倒見るためにあるんだって思ったら納得ができたの」と彼女は言う。
彼女は最初のご主人を30年以上前に白血病でなくし、次にお嬢さんを卵巣がんで失い、1昨年までは90歳のお母さんと一緒に住んで亡くなるまで面倒をみて、今年の夏には2番目のご主人を亡くした。
「母がなくなる前の数年はなんとなく恨み節みたいになってたんだけど、care takingが私の使命なんだと思ったら、すっとしたのよ」


「そうなのよね。金持ちでも貧乏でも健康でも病気でもその中には幸せと悲しみがある。自分の前にあるのは『その一日』だけなんだから前向きに向き合わなきゃね」なんて話を私もする。それは私が闘病中に思ったことだ。


2ヶ月前に一緒にご飯を食べた時は目が真っ赤でご主人の死を受け入れられないと言っていた彼女だけど、今日はすっかり元気だった。明日は乳癌で乳房切除をした人のお見舞いに行くそうだ。そして今夜、私も美味しいスープとコーヒーですっかり「面倒をみてもらった」!