医者から電話。先日の血液検査でカルシウムとビタミンDの異常なまでの不足が発覚したので、ビタミンDの処方薬を出すとのこと。去年も警告を受け、キャラメルみたいなカルシウムとビタミン剤を摂っていたのだが、ここのところ摂取をすっかり忘れていた。食道をとってしまうと、食べるものが限られてくるし、ラクトース障害が出て来たこともあり、牛乳、ヨーグルトを食べなくなってしまったからに違いない。そういえば、最近爪がすっかり弱くなった。今回の日本への旅でも、荷物を上のコンパートメントに入れる都度、爪を割ってしまっていた。


身体に1つ問題があると、2次障害が出て来てしまう。私と同様に食道癌から回復中の皆さん、食べ物を咀嚼するために歯を大事にすることを筆頭に、栄養面以下、色々なことに気をつけてくださいね。


さて、ここのところ、またもや食道癌でなくなった方々の悲しいニュースが続く。たまたま今朝のニューヨークタイムズにとても残酷な記事があった。


「癌を治癒しようとする長い道のりの中で、進歩は確認しにくい。40年の闘い」という見出しで始まり、ここ40年、転移のない早期の癌の予後はよくなった、化学治療は余り苦しくなくなった、手術の侵襲性は小さくなったが、転移のある進行癌、末期癌に関しては、以下の事実が厳然と存在すると言っている。

コップに水が半分入っているのを見て「殆ど空っぽだ」という論調の記事で、癌患者や、その家族が読むとつらいものだけれど、書かれている事実から目をそむけることはできない。ポイントを抜き書きしてみた。



1。癌の死亡率は、人口、年齢で調整すると、1950年から2005年の間に5%しか減少していない。それに較べ、同時期に心臓疾患の死亡率は64%、流感、肺炎の率は58%減った。


2。例えば転移のある乳癌の5年生存率は1971年以来殆ど変化がない。大腸癌で転移のある場合の5年生存率はたった10%。この数字も過去40年間殆ど変わっていない。


3。癌治療の進歩が鈍い理由は2つの側面がある。まず癌は非常に難しい病気である。研究すればするほど、複雑さが加わって来る。さらに研究方向に流行がある。ウイルス、免疫、遺伝学と、推進グループが次々と研究方向に圧力を加えるが、必ずしも進歩に結びつかない。また、研究費用に制限があるために、革新的なリスクの高い研究よりも、これまでの治療をいじるだけの研究に資金がまわることが多い。


ふぅぅ