夫も忙しい。私も仕事が重なったり、キャンセルされたりで心理的に慌ただしい。夫の仕事の書類が開いたラップトップと一緒にダイニングテーブルに載っていても、それを横にずらせば食事ができてしまう。つまり物理的にもワサワサしている。そんな時、2年前の今頃がふと懐かしくなる。ケモラジ治療が終わり9月26日の食道摘出手術を待っていた頃だ。放射線でヒリヒリに焼けていた食道が少しずつ治り、化学療法の薬が段々排斥されて、嗅覚がもどり、ちょっとだけ食べられるようになった頃だ。


夫もサバティカルだったので一緒に過ごす時間が長かった。あの頃は今と違った時間が流れていて、空を飛ぶカモメを見て、1年目と2年目で羽や身体の模様が違うことを発見したり、夏草がいつのまにか秋の雑草に変わっているのに気付いたりした。不安な時間だった筈だけど、24時間を24時間と感じられる静謐な日々だった。


あの頃を懐かしいと感じるってことは、私達の生活もすっかり第2ラウンドに入っているってことなんだな。。。