実は今メーンに来てこのブログを書いている。オーストラリアに発つ前に小屋を点検しておきたいという夫について来た。午前中はどうしようか迷っていたのだが、お昼を食べながらなんとなく「行っても大丈夫だろう」という気になった。


前回は情けないブログを書いてしまったのだが、「吐き出した」のが功を奏してその後はかなり元気である。頂いたコメント、メール、電話、本当に有難う。


先週の金曜日はハーバード大学ライシャワー研究センターのディナーに夫と行って来た。この研究所はニューイングランド地方の日本研究家の砦になっていて、彼らは年に一度のディナーで旧交、親交を温める。


91年に当地に引っ越したばかりの頃は、ハーバードを始めとして、頻繁に出て来るアイビーリーグの名前にかなりびびった。偏差値日本で育ったからというわけではあるまいが、「皆恐ろしく頭がいいんだろうな〜」と思ってしまうのだ。シカゴ大学ノーベル賞の輩出の数では全米一)のキャンパスに住んでいる時も同様に感じていたのだが、ハーバードの名前はちょっと違う。しかし周囲があまりにもそういった人達ばかりなので、最近はかなり慣れた。同じ土俵で張り合う訳ではないんだもの。


ディナーではタフツ大学時代のボスの教授達(92年から2000年まで日本語の非常勤講師を勤めた)、昔からの友達、そしてボストン美術館アジア部の学芸の方々とお会いしてとても楽しい時間を過ごした。


家からハーバードまでおよそ100キロあるし、カクテルの時間は立ちっぱなしだしと、かなり心配したのだが行ってよかった。心配した夕食も少なくともスープとデザートは食べることができた。癌の宣告を受けて以来始めての社交的な機会で、とても大事な復帰第一歩だった。


ところで今朝は例のヒーラーさん(マッサージ師)の所に術後始めて行って来たのだが、またもやとても興味深い経験をした。


実は先週の金曜日に呼吸器系の医者に診てもらって、喘息の薬を処方してもらった。咳がどんどんひどくなっているのだ。本当に喘息なのかどうかは分らないけれど、少なくとも対処療法ではある。


「あら、あばらの間の筋肉がすごく縮んで固くなってるわ」と、マッサージをしてくれる。すると薬で押さえられているはずの咳がゴホゴホでてくるのである。先日から痛くて仕方のなかった背中の筋肉の筋も実は呼吸器系につながっているとのこと。その筋がマッサージである程度柔らかくなると咳が収まって来る。


結局、これから一月ばかり、毎週彼女のもとに通うことにした。喘息の薬よりもマッサージの方が咳を根治してくれる気がするし、薬が要らなくなればこれほど嬉しいことはない。