今日は7月4日、独立記念日。ぬめっとした暑さの夏らしい日。今夜の花火は雨かもしれない。22歳と20歳の息子達は、去年ぐらいまではボストンの花火コンサートに出掛けたりしていたのだが、大人になったらしい。今年は近場の友達の家でバーベキューをするそうだ。


昨夜は吐かなかった、と言うとかなりの改善のように聞こえるかもしれないが、苦しいのに代わりはなかった。新しい吐き止めは、単に吐かないだけ。身体の奥の方で「吐こう、吐こう」としている生理的な動きを辛うじて止めているだけだ。だから夜中に目がさめて、悪寒と発汗を繰り返し、胸はむかつくばかり。しかし吐かないから脱水状態にはならない。それだけでもプラスなのだ。明け方とっても苦しくて、「なぜこんな治療をしなきゃならないんだろう。もう薬を飲みたくない!」と、癌になって初めて腹が立って泣いた。抗がん剤を入れて、その副作用を止めるためにまた薬を飲む。薬は効果はあるのだが、それは必ずしも患者を楽にしてくれるものではない。


しかし、根本的にお気楽なので、ちょっと泣いたら気持が楽になって(となりに慰めてくれる夫がいるからなのだけれども)、鎮静剤入りの吐き気止めを飲んで一寝入り。お蔭で、先週と違って朝アイスクリームと生姜茶を摂れたし、お昼にはそうめんを一束食べることができた。


午前中、少し散歩をした。散歩道に沿って、花が美しく植わっている家がある。一見様々な花が自然に乱舞しているのだが、花の色、咲く時期が上手く計算されていていつも目を楽しませてくれる。今日は祝日だったので、奥さんもご主人も芝生と庭の手入れをしていた。「いつもきれいですね」と言ったら、喜んで庭を案内してくれた上に、大きなコレオプシスの花を一株分けてくれた(療養中なんですと言ったら、なんと奥さんがその株を家までもってきてくれた。)驚いたのは、その庭のジュニパーのしたばえの下に野うさぎの家族の巣があったことだ。葉っぱを持ち上げるとウサギの赤ちゃんが4匹ぐらい固まって寝ていた。離れたところにお母さんウサギも横たわっていた。夏だ!花も草もウサギも鳥も生命力に満ちている。