検診の頻度は1年に1、2度なのだが、腫瘍内科医、外科医、主治医、放射線科がそれぞれ診てくれているので検診が多い。今日の検診は私の治療方針を決め、食道摘出をしてくれた外科医との検診。わざわざボストンまで出て行かなければならないのでメジャーなイベント。


まずCTスキャン。今回はコントラストなしにしてもらったので食事制限をする必要も造影剤を飲む必要もなかった。スキャンの結果も問診の結果も問題なし。先日腫瘍内科医から内視鏡検査をそろそろやってもらった方がいいかもしれないと言われていたので、それを伝えると「え?そうだったけ?ほんとだ1年半以上やってないね。むこう半年いつでも都合がいい時に予約をとってください」と言われた。


これと言って問題もないので診察の時は殆ど雑談。
「今仕事が全部キャンセルになってすごくスローライフなんですよ。日本は豚インフルエンザにすごく神経質なんです」
「え、そうなの。僕は豚フルにかかったけど1週間で完治したよ。日本とかが神経質になっているおかげで一般的に流感で亡くなる人が激減すると思うよ」
「もし私がこの風邪にかかったら普通の人より気をつけなきゃならないですか」
「全然。もう君は治ったんだから前進あるのみ」
米国では食道摘出の時リンパ廓清をあまりやらないからかなと思ったけれど質問は控えた。


「あ、そうだ!今から食道癌の治療を始める人がいるから話をしてくれない?」「君のブログのURIも教えてあげてね」
と別の女性患者のもとに連れて行かれた。メラノーマが原発らしいけれどステージ3で見つかったらしい。ケモラジをするかしないかは腫瘍内科医が決めるらしいが、手術は確実とのこと。経腸チューブのこと、手術の時の入院期間のこと、術後の食事のことなどを質問された。このブログの前のエントリーに載せたペスカトーレの写真(iphone)を見せて「ここまで食べられるようになりました」と言ったら目を丸くしている。彼女はステージ3だから今多分あまり食べられないに違いない。私も癌が発覚した当時お昼のパスタをパクパク食べながら仕事をしている受付の女性が羨ましくて仕方がなかったのを思い出した(米国人はお昼にあまり時間をかけず、『ながら』食べをする人も多い。)


病院でブログの話題が出たので、久しぶりに昔の英語のエントリーを再訪。米国の家族、友人への報告、発信のために書いたブログが他の患者さんの役に立つのはとても嬉しいことだ。読み返すとひどい英語の日もかなりあるけど、それも記録。良しとしよう。