今週は忙しくなる筈なのだが、今日は特別な日。水彩の先生と一緒にハーバード大学のフォグ美術館のリサーチルームで水彩のテクニックを見せて貰った。普段は倉庫や棚に入っている作品をわざわざ出してもらって、ガラスのかかっていない裸の作品を肉眼で見る。見た作品は、ウィンスローホーマー、ジョン・マリン、エドワード・ホッパー、チャールス・デュマス、ジオジオ・モランディ、ジョン・ラスキン、サム・フランシス、マーク・ロスコー、アルフォンソ・オッソリオ、ポール、クレー、ジョン・ラファージ、サージェント(全て水彩。)知らなかった画家も、記憶の奥に情報としてだけ眠っていた画家もいた。


ボストン美術館で仕事をするようになって15年以上が経つのだけれど、一時一緒に仕事をしたスタッフがフォグに移籍した。実は彼も画家。冬に個展の連絡が来て、先生と一緒に見に行った。彼の油絵は小ぶりだったけれどちょっぴりホッパー的なリアリズム。感想と近況をメールで送ったところ「いつでもフォグにお出で。水彩のスタディルームで絵を見せてあげられるよ」という返事が来て、今回のアウティングになった。


絵を見た後は、ハーバードスクウェアーでお昼を一緒に食べ、旧交を温めた。その後は画材店のパールに寄って、スケッチブックと水彩用の紙を仕入れた。風はとっても冷たいけれど、光はとってもまぶしい日で行き帰りのドライブはとっても気持が良かった。


それにしても一口で水彩というけれど、その幅はとても広い。色々な可能性に目が開くと同時に、画家達の凄さが伝わって来る。アクまでも趣味ではあるけれど、もっと描かなきゃと思って帰って来た。


気持が豊かになったからか、春の野菜を使った優しい夕食を作りたくなった。新鮮なバジルとアーモンドを使ったペストソース(土曜日のPBSのテレビで見て作りたくて仕方がなかった)とパスタ、茹でたフレッシュアスパラガス。ポータベラマッシュルーム、タマネギ、プチトマト、コリアンダー、チーズ入りのオムレツ。