RとMを最後に訪ねたのはおよそ20ヶ月ほど前だ。Rは乳癌の告知を受け2度目の手術をした直後だった。生命力旺盛な彼女はそんな状態なのにワイナリーツアーに付き合ってくれたのだった。「私はしばらく旅行できないから、あなたの方が遊びにきてね」と言われたのだが、私はその3週間後に食道癌の告知を受けた。Rは2006年から7年にかけての私の闘病のかけがえのないリモートのパートナーだった。今回の訪問はその時あけたループを閉じるみたいなものだ。